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生かさず、殺さずの農業

今日の新聞に日産自動車と三菱の合弁会社設立の記事が載っていた。今産業界はデパート業界、金融、家電、流通業界とそれぞれ国内でのシェア争い、国際競争力の強化のために再編、合弁話が多い。

これからの農業も国際競争力を付けるためには農業生産法人同士の協力、合弁事業なども必要になってくるのかもしれない。ところが、どうだろう?現状の農業業界は、今やっと、法人が誕生している段階ではないか。合弁しようにもその相手がいない状態。他産業界に比較すると一世紀も二世紀も遅れている。
他の産業もはじめは家族経営から起業して今の発展があるのだろう。

いま、農業分野はやっと、家族経営から、雇用型の農業生産法人が誕生している状態だ
同じ農林水産分野をみても、水産はニッスイ、マルハなどのメジャーな企業がある。林業にしても製材業として確立している。農業分野をみると、純粋に農業生産だけで企業として成り立っているメジャーな会社名が浮かばない。

なぜ、こんな状態にいままで、なってしまったんだろうか?
だれか、農業者が大きくなること、独り立ちすることを、快く思わない人?組織があったんだろうか?とも、変なかんぐりをしてしまう。今までの農政政策、それに関わった官僚、政治家はどう考えるのか、答えを聞きたい。

今までの農政は農家を「生かさず、殺さず」であったのかもしれない。
生かして、独り立ちして、大きくなることを望まず、かといって、死んでしまったらもともこもないから死なない程度に補助金を与える。
これからの日本の農業が発展するには他の産業のように、競争社会の中で、もまれ、切磋琢磨して組織化された企業体としての営農方法でないといけないのだろう。

世界を相手にするのであれば、国内どうし、隣どうしの農家で競争している場合ではない、いや、今まではその競争すらなかった。トップリバーの嶋崎氏の言葉を借りれば「今までの農家は勝ち残ったのではなく、ただ生き残った農家である。」と

まずは法人化 そして「生産・加工・流通・販売」をそろえた、農業法人を目指す必要がある。たしかに、今までは農業者はただ、生産だけに主眼を置いていた。自分が作った農作物がどのような流通過程をへて、最終的にどんな消費者に届いて、その反応はどうだったのか、まったくといっていいほどリサーチしてない。商品の垂れ流しだ、ただ、高く売れた、今日は安かった。その時の相場に一喜一憂しているだけかもしれない。

まずは、われわれ農業者が意識を変え、他の産業を参考にすることである。
幸いにも私は今まで、建設業界、訪問セールス、ホテル業界と渡り歩いてきた・・・・・

続く

by shinki-syunow | 2010-12-15 22:30 | おやじの独り言